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鬼平と忍法帖 [読書全般]

 比較的涼しい一日、というか、お山の学校の仕事部屋は4時くらいになると肌寒くなってきて、少しばかりストーブに火をつけたりもする。下着は長袖にして冬仕様にしたのですが。さすがにセーターを着ると汗をかく。で、下山して自宅最寄り駅に着くと、暑いとは言わんけれど、ほどよい気温で、自宅まで歩くと汗をかくほど。職場と自宅の寒暖の差に体が文句を言いはじめた。今も鼻がぐずぐずする。とりあえず風邪薬を呑むけれど、さほど楽にはならんなあ。
 文庫で「鬼平犯科帳」の新装版が毎月2冊ずつ出ている。これまで手を出さずにいたんやけれど、字も大きく字間行間も広くなって読みやすくなったので、新しいのが出るたびに買うて往復の車中で読んでいる。達意の文章とはこういうのをいうんやろうなあ。勧善懲悪ではなかったりするのも面白い。いや、今さら私が面白いとアピールするまでもないんやけれど。
 ただ、池波先生は女性によほどひどい目にあうたんか、書きようがあまりよくない。私は時代小説はそんなに読んでへんからわからんのやけれど、小説全般を通じてここまで魅力的な女性の出てこんのは珍しい。
 私の乏しい時代小説読書歴で、魅力的な女性を描くというたらやっぱり山田風太郎先生かなあ。出てくるどの女性にもぐっと来てしまうのでありますよ。
 ああそうか、池波先生の忍者小説にも手を出しかけて、中断してしもうたのもそれか。
 いやいや、風太郎先生と池波先生は別な土俵に立ってる感じがするので、比較しても意味ないかもね。ヨタっている今の私には、池波先生の方が適度にぬるくて具合がいいのかもしれません。

三つ首塔 [読書全般]

 今日は午後からあびこの教育センターで研修。火曜あたりから毎日無性に眠いけれど午睡するわけにいかず、という日々が続いていたので、勤務校からあびこへ行くまでの車中で軽い午睡。移動距離が長いので、こういうこともできるのです。そのためか研修中は睡魔に襲われることもなく、助かった。
 帰路の車中で横溝正史「三つ首塔」(角川文庫)を読了。怪しい男にひかれる良家のお嬢様がどんどん堕ちていくという話を読んでいたはずやのに、途中で様子がすっかり変わってしまう。少々期待外れ。これで昨年12月から読み続けてきた金田一耕助ものは予定終了。むろん未読の作品はまだまだあるんやけれど、代表的なものは一通り読んだんで、まあよかろう。
 帰宅して録画した相撲を見る。平幕の勝ちっ放し力士全員に土がつき、土つかずは白鵬と稀勢の里の両力士のみに。他の横綱大関陣がばたばたと敗れているので、この2人による優勝争いになるんやろうな。ぜひ両者土つかずのまま直接対決までもってほしいものです。
 夕食後、かなり眠くなってきたので、今日はここまで。明日は朝寝したいなあ。

 1月15日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

天国でまた会おう [読書全般]

 今日も休暇をとって一日ゆっくり過ごす。ピエール・ルメートル「天国でまた会おう 下」(ハヤカワ・ミステリ文庫)読了。これでルメートルづくしはおしまい。本作は一連のミステリとは違い、第一次大戦後の帰還兵たちのたどった苦難と「英雄」の称号を得て戦後帰還した男の野望を描く。というても実録ではなく作者の得意な仕掛けをあちこちに散りばめたもの。意外や意外どんでん返しはほとんどなく、文春文庫から出ている4冊が魔球ならば、こういう直球勝負もできるんかという感じ。いくぶん変化球は交えてはいるけれど、「こいつ、こんなんしてたらしまいにボロ出すで」と思うていたら、案の定ボロ出しよった、という感じですね。あえてそういう展開にしているんやろうな。
 というわけで、翻訳ものはちょっと疲れる。同じ著者でも翻訳者は3人。翻訳は訳者によって読みやすかったり読みにくかったりするからねえ。雰囲気なども微妙に変わるし。明日の通勤時には日本の小説を読もうと思います。何を読もうとしているかはないしょ。読んでからまた書きます。全く違うタイプのものを読むぞう。
 サンテレビで深夜に80年代のアニメ「装甲騎兵ボトムズ」の再放送を昨年からずっとやっていて、毎週録画していたのがたまっていたので、新作が放送されてへんこの期間に妻といっしょにがしがしと見ている。妻が本放送時に大ファンで、30年ぶりに見て感慨深げ。この正月で半年分くらい一気に見たかな。さすが今でもOVAで新作がぽつぽつと作られ続けているだけのことはある。大人の苦い味のある話で、こんなん30年も前にゴールデンタイムで1年も放送してたとはねえ。今のDVD売りを前提とした3ヶ月単位の深夜アニメではこれだけじっくりと話を進めるというわけにはなかなかいかんのやろうなあ。

ルメートルづくし [読書全般]

 今日は休暇をとって正月休みを延長。朝は昨晩の深夜アニメ「うどんの国の金色手毬」最終回と、昨年録りためていたアニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」を何本か続けて見る。「金色手毬」は先クール毎週楽しみにしていた作品で、子狸のポコのかわいらしさに癒されていた。早くもお別れとはちょっと寂しい。「鉄血」は続きものでなおかつ込み入ったストーリーなので、一気に続けて見た方がわかりやすかろうとためていたもの。そやけど一話ごとに中身が濃いので立て続けに見たら疲れてしもうた。午睡のあとは読書。
 年末から年始にかけて、ピエール・ルメートル「悲しみのイレーヌ」「傷だらけのカミーユ」と“カミーユ三部作”(すべて文春文庫)を一気に読み、単発の「死のドレスを花婿に」(文春文庫)を本日読了。続いて「天国でまた会おう 上」(ハヤカワ・ミステリ文庫)を読み始める。先月は横溝正史の固め読みをし、年末年始はルメートルづくし。もう少しばらけていろいろなものを読んだ方がええとは思うけれど、一気に読めるものは続けて読まんと積ん読になりそうな気がしたもので。
 ルメートルの作風は必ずしも私の好みやないというのはこの日記で「その女アレックス」読了の時に書いたけれど、それでも読まずにはいられん不思議な魅力がある。それは、プロットの巧みさなんやろうと思う。とにかく読者を騙すのがうまいのですね。それも決してアンフェアというわけやない。ミスリードしておいて、ごろっとひっくり返し、たまらん結末へ導く。それがうまい。ただ、後味はあまりよろしくない。ここらが私の好みやないところでして、それがわかっててこうたてつづけに読んでしまうんやからたいしたものです。
 「天国でまた会おう」で邦訳されている長編は一応終わるので、ルメートルづくしはあと少し。飽きんとここまで一気読みしてしまうとは思うてなんだなあ。

その女アレックス [読書全般]

 今日は朝から年賀状の宛名書き。予定の半分くらいを書き、昼過ぎに投函。残りは明日。うまくいけばほとんどが元日に間に合うんやないかな。家から一番近い郵便局は本局なんで、投函したらすぐに仕分けしてもらえるので。ただ、外に出たらものすごく寒かった。京都や滋賀は雪やったそうな。明日も宛名書きをして全部出してしまう予定なんやけれど、今日みたいに寒くならんといてほしいですね。
 帰宅してから午睡。夕刻起きて読書。ピエール・ルメートル「その女アレックス」(文春文庫)読了。ちょっとえぐいサスペンス・ミステリ。書店に行くと必ず平積みにしてあって、気になっていたのです。海外ミステリはこれまで古典的な本格ミステリばかり読んできた。現代ミステリなんてめったに読まんのですけどね。倒叙ミステリみたいに殺人シーンがこれでもかこれでもかと出てくる。しかもどついて気絶させておいて硫酸をむりやり呑ませるというやり口。そういうの苦手という人にはお薦めでけんのです。読後感もすかっとしないけれど、読んでいる間は「どうなんねん、どうなんねん」と二転三転する展開で一気に読ませる。好みかというと、どうかなあ。でも、展開のスリリングなところとか、どうにもやりきれない結末とか、唸らされる作品であることは確かですね。

漫才刑事 [読書全般]

 朝から腹具合がいま一つ。冷えたかな。腹にくる風邪かなと思い改源を服用して出勤。でも、腹にはきかなんだ。毎日ビフィズス菌飲料を飲んでいて、腹具合はだいたい安定しているんやけれど、あかん。帰宅後、妻も腹具合がようないと言う。二人してノロわれたかな。ノロというほどピーピーやないねんけどね。
 仕事はまずまず。年明けに向けた準備を着々と行う。寒いからとストーブをがんがんたくと温もり過ぎて汗ばむ。ストーブの火を弱めると、少し寒くなり、汗が冷える。体温調節が難しいのです。ぼっち部屋で迎える冬は初めてなんで、加減がわからんのですね。
 田中啓文「漫才刑事」(実業之日本文庫)を読了。なんか今月は横溝正史と田中啓文ばかり読んでいるような気がする。刑事をしながら身分を隠して漫才師もするという主人公が、難事件を解決するというミステリ。著者があとがきにも書いているように主人公の設定にちょっと無理がある。「笑酔亭梅寿」シリーズはかなりいれこんで書いているように感じられたけれど、こちらはそこまでいってへん感じですね。落語に対する思い入れと漫才に対する思い入れの差があるのかな。とはいえ、背景となる大阪の漫才の事情などはきっちりと調べて書いてはるので、主人公の設定が無理でも不思議に説得力はある。まあ実業之日本社はこと文芸作品については読みやすい軽めのものを出しているという傾向は昔からあるので、レーベルには合うたほどよい軽さというところかなあ。
 明日は私の仕事納め。仕事部屋の掃除などもせんならんなあ。

口紅にミステリー [読書全般]

 三連休の最終日。昨日の夜には年賀状のデザインもすませる。印刷は明日からかな。明日は出勤。午睡して臨むつもりで布団にもぐったけれど、さすがに昨日までの2日間でしっかり睡眠をとったんで、早々に目覚める。読書をしたり、妻といっしょにテレビを友としたりする。
 横溝正史「女王蜂」(角川文庫)読了。これはこの前「たちよみの会」の時に新たに買うたもの。中学時代に買うた「八つ墓村」や「犬神家の一族」とちがい、文字のポイントが大きくて読みやすい。これ、市川崑監督の映画は劇場公開時に見てるのですね。なんでわざわざ行ったかというと、母が見に行きたいと言うのでお供したのです。中井貴恵さんのデビュー作でありました。犯人役を……これはマナーに反するから伏せておこう。「犬神家の一族」、「悪魔の手毬唄」、「獄門島」で犯人役を演じた3人の女優さんが共演するというのでも話題になった。口紅のCMともタイアップしていて「口紅にミステリー」なんてコピーがちょっとばかり流行ったなあ。たぶん当時の私は映画で見てあまりおもしろなかったんやろうね。原作を読もうとせなんだんです。
 でも、今読んだらどうかなあと思い、勢いついている間に読んだろうと思うたんですね。
 犯人が誰かというのは映画で見た時の記憶が残っていた。で、この小説は「意外な犯人」というおもしろさで読ませるものやった。あららら、これはまずかった。せめて犯人が誰ということを忘れるくらい記憶がぼやけてたらよかったのになあ。
 というわけで、年の瀬というのにぐうたら過ごした3連休でありました。体調はいくぶんよくなったので、明日からの仕事はなんとかなりそうですね。

名探偵の役割 [読書全般]

 朝から雨。特に帰路は吹き降りで、傘はさしていたけれどコートがけっこう濡れた。こういう日の出勤はきついなあ。
 この前「八つ墓村」を再読してから、金田一耕助ものをさらに再読したくなり、「犬神家の一族」、「悪魔が来りて笛を吹く」、「獄門島」と次々と読破。今は「悪魔の手毬唄」を読んでおります。
 あらためて、こみいった人間関係をストーリーで解きほぐしていくうまさに感心。そこに巧妙なトリックを織り交ぜているから、読み応えがあるなあ。よく、「金田一耕助はすべての被害者が死んでからでないと謎を解明できない」と揶揄されるけれど、これはストーリーがそうなっているからやむを得ないのですね。なにエラリー・クィーンかてエルキュール・ポワロかてたいてい次の殺人は防げてませんて。長編ミステリというのは、殺されるべき人物がすべて殺されなんだら物語が成立せんという性質があるように思うね。
 私は熱心なミステリファンやないから、断言することはでけんけれど、名探偵で犯人の犯行を阻止しているのは私の読んだ範囲ではシャーロック・ホームズくらいやないかしらん。
 名探偵として登場する人というのは、作者にかわって謎の解説をする役回りというといい過ぎかな。犯罪が完結し、犯人が逃げおおせる前に「犯人はあなたです」と特定できるから名探偵なんやないかと愚考する次第。
 だいたい、犯罪が起こる前に犯人が捕まったのではお話にならんでしょうが。

八つ墓村 [読書全般]

 先日BSで放送された映画「八つ墓村」(野村芳太郎監督版・金田一耕助は渥美清)を30数年ぶりに見て、原作を読み返してみたくなった。横溝正史「八つ墓村」(角川文庫)であります。本棚を探して発掘し、昨日から通勤時に読む。今日、帰宅してからも読みふけり、読了。中学時代に読んで以来やけれど、けっこう細部まで覚えていたのには驚いた。十代の脳細胞というのはものすごくよく働いているんやなあ。
 映画の方は、劇場で見たときほどおどろおどろしくなく、むしろあっさり目に感じられた。劇場で見たのとテレビで見ているのとの違いはあるか。原作よりも過去との因縁を強調し、本格ミステリの面白さを意識的に消している感じがした。脚本の橋本忍さんは本格ミステリが苦手やったということなんやろう。同じ監督と脚本のコンビである「砂の器」も原作では割とさらりと書き流してあったハンセン病差別の部分をメインで描き、謎解きはそれほど重視してなんだものね。
 原作を読み直して、やはりおっさんにならんとわからんところが多々あったなあと実感。特に男女関係のあやというものはさすがに30数年前にはわからなんだはずですわ。特におぼこい女性として登場した典子が、主人公に恋をすることによって一気に女として開花する様子なんて、鮮やか過ぎるくらい。逆に美也子という女性はいま読み返すとそれほど悪女という感じがしなくて、これは意外やったなあ。小川真由美が演じた映画の美也子のイメージに引きずられ過ぎてたかな。市川崑監督版の「八つ墓村」(金田一耕助は豊川悦司)も見たくなってきたぞ。
 というわけで、もう少し昔読んだ横溝作品を読み返してみたくなり、今度は「犬神家の一族」を引っ張り出してきました。手をつけてへん新刊もあるというのに、なんとしたものか。
 そうそう、当時の文庫カバー絵は杉本一文さんのおどろおどろしいもので、この絵で横溝作品のイメージがすりこまれたというのはあるなあ。カバー絵ほど気持ち悪くないぞ。今のあっさりしたカバーの方が先入観なしに読めてええかもしれんね。

池波忍者 [読書全般]

 読売新聞のサイトを見たら、「池波正太郎、藤沢周平、あなたはどっち派?」というページがあった。うーむ、私は池波正太郎は少しばかり読んだけれど藤沢周平は読んでへんから、なんとも言いようがないなあ。
 で、記事を読むと、池波派の人たちは「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人梅安」「真田太平記」などのシリーズについて言及してはる。えーと、私が読んで面白かったのは実は忍者ものやったんですけど、それらについては一切触れられてへんのですね。池波忍者は山田風太郎や柴田錬三郎みたいに派手な忍法合戦を繰り広げるわけではなく、忍者の一族に生まれ、忍者として育てられたことに対する葛藤や哀感が掘り下げられていて、よくある忍術合戦などの場面は抑え気味に描かれていたりする。それがなかなか味わい深くてよいのです。
 私の好みは山風シバレンの人間離れした忍法合戦なのであります。ただ単に奇想天外なだけやなくて、通奏低音のように流れる虚無感が、忍者という生き方に常につきまとうている。そこがええんやなあ。
 そやけど、それやからこそ、池波忍者の哀感もまた捨てがたい。池波派の方たちが「真田太平記」以外の忍者ものに触れてへんのはしごく残念としか言いようがないですねえ。

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