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虎とバット [読書全般]

 せっかく休みを取ったんやから、ということで、5月の10連休以来、2ヶ月ぶりくらいに日帰り帰省。前もって父の希望する日として今日行くことにしたのに、実家に帰ったら母が一人でテレビを見ていた。父は出かけていていつ帰るかわからんと言う。仕方がないんで、母と二人して3時間ほどテレビで「ちちんぷいぷい」をずっと見て過ごし、それから帰阪。まあ、母が達者でいることを確認できたんで良しとしましょう。夜に父に電話したら、人と会うていたというてたけれど、私が行くことを失念していた可能性が高いなあ。
 夕刻帰宅し、夕食前まで寝る。夕食後は妻と録画したドラマを見たりして過ごす。
 ウィリアム・W・ケリー/高崎拓哉・訳「虎とバット 阪神タイガースの社会人類学」(ダイヤモンド社)読了。帯に「なぜ我々は“ダメ虎”でも愛してしまうのか?」とあるから、タイガースファンというけったいな生き物についてアメリカの人類学者が新たな知見を示してくれるのかと思うて読んでみたんやけれど、残念ながらそこまでのものではなかった。アメリカの学者が、アメリカ人向けに日本の社会とプロ野球の関係を非常に細かく解説している学術論文なのでございます。したがって、日本のプロ野球ファンならよくわかっていることを一切の感情を排して淡々と書きつづっているのを読まされ、「いつになったら我々が“ダメ虎”でも愛してしまうのかを示してくれるのかなあ」と思うていたら、ごく普通のファン意識について縷々述べるにとどまっている。しかも、フィールドワークの期間は藤田平監督の1996年から星野監督の2003年まで。つまり、いうところの“暗黒時代”のファン気質についての調査なので、いくぶんデータも古い。今のファンとはかなり気質が変わっていることをさし引いて読まんならん。2004年以降のタイガースについて1章をさいて追記しているけれど、駆け足で、しかも洞察は浅い。さらに、調査期間にはいなかったはずのチアガールがいてることになっていたりするなど、事実誤認もちょこちょこと見られる。
 というわけで、一時日本に滞在していたアメリカの学者が、その時期の日本プロ野球について調査した記録というものに興味がある方ならともかく、タイガースファンの複雑怪奇な心理や、タイガースというチームの特異性について掘り下げた見解を読みたければ、井上章一「阪神タイガースの正体」(朝日文庫)をお薦めいたします。文庫やから値段も安いしね。2000円出してアメリカの学者が書いた調査報告を読むのは、私には正直きつかったなあ。

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